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建設キャリアアップシステム(CCUS)インタビュー

建設キャリアアップシステム(CCUS)インタビュー

建設業界では、建設キャリアアップシステム(CCUS)の導入がとても話題になっています。今までは任意で加入すればよかったのですが、2023年に原則化されることになりました。

今回、建設業界に勤務する2名の方に「建設キャリアアップシステム(CCUS)は現場でどのように対応されているか?」についてお伺いしました。建設キャリアアップシステム(CCUS)の申請の手続きや、建設キャリアアップシステム(CCUS)のメリットについて、現場の方の生の声を是非参考にしていただけると幸いです。

インタビューにご協力くださった方

株式会社TOYS CRAFT 塚本悟志

塚本悟志

株式会社TOYS CRAFT 代表取締役
1970年3月27日生まれ 大工経験26年

山田(仮名) 会社名匿名

主に小学校や商業施設に受付カウンター、机、ベンチを造って現場に取り付けるメーカー
ゼネコンから受注を受けて一次会社

御社では建設キャリアアップシステム(CCUS)を導入していますか?

山田:導入しないと工事に入れてもらえないというハンディキャップがあるということで導入することになりました。現場の方からモデルケースになるのでカードがないと入れないと言われました。「早目に加入すると差別化ができて良い仕事が取れる」と聞いてセミナーを受けに行きました。実際には建設キャリアアップシステム(CCUS)のシステムが少し難しくて慣れるのが大変でした。

いつ導入したのですか?

山田:おととしの秋に、会社から登録するように指示があったので、私が建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録担当をしました。事業者登録は比較的スムーズに行ったのですが、難航したのが技能者(一人親方)のカード作成です。まず、マニュアルを理解するのに時間がかかりました。

一人親方は
①事業者登録
②技能者登録
の両方が必要で、個人事業主になるため納税証明書などの書類が必要です。

写真、保険証、納税証明書、免許証を集めるまでに時間がかかりました。弊社には一人親方が10人いるのですが、建設キャリアアップシステム(CCUS)の事務局が指定する方法でなければ差し戻しになり、それらの完成した書類を集めるのに半年かかりました。

いつまでに完了してと言われたのでしょうか?

山田:カードがないと現場に入れなくなって仕事に影響が出るので、なるべく急いで作ろうという社内の雰囲気はありました。

塚本さんはまだ建設キャリアアップシステム(CCUS)に入っていなくて、準備中と聞きました。現在、進捗はいかがですか?

塚本:約1年前に入りました。社員は登録が簡単で、すぐに終わりました。しかし一人親方の6人が申請を出し、3人OKが出ています。残りの3人は再申請中です。前は電話で質問できたのですが、昨年10月に制度が変わり、メールサポートになったので、停滞してしまっています。

カードを持っていない人は現場にどうやって入るのですか?

塚本:建設キャリアアップシステム(CCUS)ができる前はどこの現場も入退出時に用紙に名前を書いていました。カードを持っていない人は、従来の方法で手書きで入場しています。ですが今度建設キャリアアップシステム(CCUS)が義務化されると、手書きはカウントされないようです。家に忘れたからと言って後日カードをピッとしてもらうことはできないようですね。そのため、カードをもらっている人そうでない人の格差が生まれるのではないかと言われています。

建設キャリアアップシステム(CCUS)でキャリアアップできたという声を周りで聞きますか?

山田:そのようなキャリアップの話はまだ周りでも聞いたことはありません。

一人親方はあまりキャリアアップについて興味がないというのが実際のところかもしれません。職人は自分の匠の技が褒められたときが嬉しいと感じる方が多いので、キャリアと言われてもあまり響いておらず、「通門カード」くらいに捉えている方が多いようです。

周りで導入している企業はどのくらいいそうですか?

塚本:まだ強制ではないので、様子見している企業が多く、私の周りでは半分くらいしか導入していない感じがしています。現状入場する時に紙に書けば入れるので、それほど焦っていないようです。

山田:「建設キャリアアップシステム(CCUS)に入っていないんだったら他社に頼む」といつか言われるかもしれないので、弊社ではなるべく早目に入りました。同業他社のつながりが全くないので、割合は分かりませんが。

建設キャリアアップシステム(CCUS)導入で何か良かったことはありますか?

山田:いわゆる手書きで新規入場カードを書く手間が多少省けたことですね。

塚本:私も同感です。書く手間が省けるとだいぶ楽になります。

山田:カードの使用しか認められない現場もあるようですね。そういう方はカードを忘れたら取りに帰っているようです。徐々にカード使用が厳格化していっている感じはしています。

他に何か良かったと感じることはありますか?

山田:万が一のときには保険の情報や血液型が登録されていることは安心ですね。

その登録によって病歴なども分かることがありますから。事故は100%ないとは言えない業界なので、万が一のことは常に考える必要があります。

建設キャリアアップシステム(CCUS)は早目の導入がおすすめ。

塚本:建設キャリアアップシステム(CCUS)を導入するメリットは十分あると感じます。
今後建設キャリアアップシステム(CCUS)加入が必須になると、導入していない企業は受注のチャンスを失うリスクもあります。経営者側は従業員の雇用を守り、売り上げを落とさないためにも早目にご準備されることをおすすめします。

建設キャリアアップシステム(CCUS)の実際のところを知りたい方はこちら