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【3分で分かる】不動産投資信託(REIT)を解説!

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【3分で分かる】不動産投資信託(REIT)を解説!

物件を所有しなくても不動産に投資する方法をご存知ですか?不動産投資信託(REIT)という金融商品です。本記事では、REITの仕組みや特徴を実物不動産投資と比較しながら解説します。後半にはREITが扱う不動産の種類や、REITが初心者に最適な理由もお伝えします。3分でわかる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 不動産投資信託(REIT)とは

REITはReal Estate Investment Trustの略で、投資信託の一種です。投資信託とはプロが投資家から資金を集めて運用、収益が投資家に支払われる金融商品です。一般的に知られているのが、株式や債券を対象とした投資信託です。REITの場合はオフィスビル、商業施設、ホテルなどの不動産に投資をします。言い換えると、投資家はREITを購入することで間接的な不動産オーナーになります。実物の不動産と違い、運用から維持管理まで全てプロが行うため、気軽に始められるのが魅力の一つです。

2. REITとJ-REITの違い

REITは上場不動産投資信託の総称です。1960年代にアメリカで誕生したのち、世界各国に広がりました。J-REITは日本国内で運用されている上場不動産投資信託を指します。2001年9月に市場が開設された商品です。

3. 不動産投資信託の仕組み

J-REITは「不動産投資法人」という会社のような形態をとっています。以下の手順で不動産を証券化、投資家に収益を分配します。

  • ① 投資法人が投資証券を発行
  • ② 投資家はこの投資証券を購入
  • ③ 投資法人は②の資金や銀行借入れで不動産投資を行う
  • ④ 投資法人は賃料収入や物件の売買益を得る
  • ⑤ 投資家は④を分配金として受け取る

また法律上、投資法人自身が実質的業務を行えないため各業務を外部に委託しています。

資産運用会社:
投資物件や賃貸戦略の決定、不動産価値を維持するための修繕計画を立てて実行します。資金調達、物件の売却決定なども行います。

資産保管会社:
権利証の保管、投資証券の名義書換え、発行事務など信託銀行が業務を行います。

事務受託会社:
会計・納税業務、投資法人債の関連事務などを行います。

4. 不動産投資信託の特徴

不動産投資信託の特徴

REITには、①不動産投資の専門家による運用、②少額からの投資、③高い流動性、④収益の分配などのメリットがあります。実物の不動産と比べると、プロに任せるため手間がかからないことが最大の特徴です。ひとつひとつ見ていきましょう。

4-1. 特徴①:不動産投資の専門家が運用してくれる

実物不動産投資は、物件の目利き、内見、業者との交渉や融資手続きなど、相当な労力や知識が必要です。さらに賃貸経営や売却戦略も自分で行わなければいけません。一方REITは不動産の購入から維持管理、売却戦略まで全てプロがやってくれます。そのため運用の手間が大幅に省けます。またプロが厳選した複数の不動産に投資をするため、リスク分散効果も期待できます。仮に一つの物件の収益が下がっても、他の物件でカバーすることができます。

4-2. 特徴②:小額からの投資が可能

REITは投資信託なので1口1万円程度から購入できます。一部のネット証券では100円から購入できるREITもあります。現在上場しているREITの売買単位は全て1口なので、REITの最低投資金額=リートREIT価格となっています。一方、実物不動産投資は数百万円から数億円の資金が必要です。ローンを組む場合は、返済できる信用力がないと銀行融資を受けられません。

4-3. 特徴③:流動性が高い

実物不動産の売買は、売り手買い手の一対一で取引されます。すぐに買い手が見つかるとは限らず、売買に伴う諸手続きにも時間がかかります。諸条件によりますが最低でも3ヶ月程度、長いと数年かかる場合もあります。REITは3営業日程度で換金でき、流動性が高い商品です。株式と同様に証券取引所でリアルタイムで取引でき、売り手買い手が多数存在するためです。証券会社に口座を開設すれば売買できるようになり、指値注文や成行注文もできます。

4-4. 特徴④:分配金の受け取りが可能

REITでは投資対象の不動産収益が投資家に還元されます。これを「分配金」といいます。J-REITの場合、投資法人が利益の90%超を投資家に分配すれば、法人税が実質的に免除されます。そのためREITの分配金は一般の株式より利益が還元されやすい傾向があります。ただデメリットもあります。REITには投資リスクがあり元本の保証はありません。

主なリスクは3つあり、1つ目が倒産リスクです。万が一投資法人が破綻すると投資資金が全て無駄になります。次に金利上昇リスクがあります。投資対象物件の原資は投資家から集めた資金に加え、銀行からの借入金も含まれます。そのため金利上昇に伴い利払い負担が増加、収益を圧迫することもあります。3つ目が不動産特有のリスクです。REITを購入すると、間接的に実物不動産に投資しています。そのため、地震などの天災、物件の老朽化、テナントの退去などのリスクが発生します。十分にリスクを理解の上投資をしましょう。

5. 不動産投資信託が扱う不動産の種類

不動産投資信託が扱う不動産の種類

本章ではJ-REITが扱う不動産の種類をみていきます。

J-REIT保有不動産の用途別比率:
(2021年5月末時点、取得価格ベース、出所:不動産証券化協会)

  • オフィス 40.5%
  • 商業施設 16.5%
  • 住宅 14%
  • 物流施設 18.5%
  • ホテル 7.9%
  • ヘルスケア 1.3%
  • その他 1.3%

オフィスビルは市場規模が大きく、立地や設備が良ければ安定収入が期待できます。ただテナントの大半が企業なので、景気動向や企業業績に左右されます。住宅は居住用のため比較的収入が安定しています。商業施設は立地やテナントとの契約内容によりばらつきがあります。またJ-REITには一つの用途に絞った「特化型」、2種類に投資する「複合型」、3種類以上に投資する「総合型」などがあります。 特化型は投資研究が簡単ですが、リスク分散が難しくなります。一方複合型や総合型はリスク分散が魅力です。ただリターンも分散されるため効果を感じにくい場合もあります。

6. 不動産投資信託は初心者に最適!

ここまで実物不動産と比較しながらREITの解説をしました。REITは物件の目利きが不要で少額投資が可能なので初心者でも始めやすい商品です。

ただREITだけに投資するのはおすすめできません。リスク分散が投資の大原則だからです。REITはミドルリスク・ミドルリターンの金融商品です。株式よりリスクは低いものの債券よりはリスクが高めです。不動産相場は株式相場の後追いするように動きます。それぞれ違った動きをする債券と株式と合わせて、REIT投資をすると良いでしょう。

7. まとめ

いかがだったでしょうか?REITは気軽に始められるからこそ、リスクには十分注意したいところです。まずは倒産リスク、金利上昇リスク、不動産特有のリスクを理解しましょう。また「全ての卵を一つのカゴに入れるな」という格言通り、値動きの違う商品を複数選びましょう。定時定額購入で購入時期を分散する、国内・海外に分散する方法も有効です。リスクを最小限に押さえて自己責任で投資しましょう。


【参考サイト】
投資は分散が基本。REITも取り入れた方が良い理由って? | ファイナンシャルフィールド
不動産投資はREIT・株式投資・FXとどう違う?メリット・デメリットを比較 | 不動産投資情報サイト HEDGE GUIDE
リートとは?初心者がリートで利益をあげる全手順
マーケット概況|J-REIT.jp | Jリート(不動産投資信託)の総合情報サイト | ARES J-REIT View
REIT(リート)とは? 不動産投資信託のメリットやデメリットをわかりやすく解説 - マンション経営・投資のリスクとメリットなら【マンション経営大学】
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海外REITの特徴と、J-REITとの違いを元証券マンが解説 | クラウドリアルティ
日本ビルファンド投資法人 | 個人投資家の皆様へ | 2. J-REITとは
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J-REITの仕組み - 投資信託協会

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