不動産投資を始めるのに適した年齢を考える

不動産投資を始めたいけど、何歳から始めた方がよいのか考えたことありますか?長期的に運用したいのであれば若いうちが良いし、自己資金ができてから始めた方が良いなどさまざまな意見を聞きます。実は、正解である年齢はありません。今回は不動産投資を始めるに適した年齢について解説します。
1. 不動産投資を始めるのに適した年齢は20代~40代
不動産投資は株式投資・FX投資などと比べて長期的な投資です。なぜなら、不動産の値段は急な変動はしないことが理由の一つです。特に20代〜40代が適している理由は不動産投資ローンが組みやすい、体力的に働きながら物件の維持管理ができる、退職までに不動産投資をしながら労働収入を得る期間が長い、物件を所有し運用できる時間が長いことがメリットに挙げられます。社会人1年目から3年目までは思うような年収が得られず、自己資金を積み立てるまでに時間がかかります。
これは一般論ですが、体力があり、退職までに労働収入を得る時間がある20代から40代が不動産投資に適しているという意見もあります。それは、下記のような理由からです。
- 不動産ローンを活用して投資しても、ローンが早めに完済できれば収益化も早くできる
- 投資物件の維持管理が必要で、働きながら物件の維持管理を行うことはかなり体力が必要
- 不動産投資ローンを契約した際の団体信用生命保険に加入できる
2. 不動産投資はいつ・誰が始めても構わない
不動産投資はサラリーマンや富裕層がする投資と思われていますが、ここ近年は不動産投資市場の年齢層の幅が広がりつつあります。不動産小口商品がインターネット上で気軽に購入できることなど要因で、少ない資金でも始められるようになりました。特に女性の不動産投資家も増えており、デベロッパーによる女性向けセミナーの開催も積極的に行われています。シニア層も人生100年時代に向けたセミナーも開催されています。年齢に関わらず、不動産投資の知識を得てご自身に遭った投資スタイルで運用していくことが重要です。
3. 年齢別の不動産投資について
不動産投資はいつ初めても構わないということを解説しましたが、始める年齢において、有利になる点と気をつけた方が良い点を年齢別に解説します。
3-1. 20代で始める場合

20代から不動産投資を始めるメリットについて、1つ目は退職まで時間があるので長期的な投資を目指せること、2つ目は複数物件で投資をしてもローン返済年数が早く完済できることです。労働収入が長い期間可能となる分長期投資に向いているのが強みです。
デメリットは社会人としてまだ年数が経過していないこともあり、ローンの審査面で通らない傾向です。注意点は若いからとはいえ、計画性のない物件購入を避けること、ライフイベントも迎えることを見据えて投資計画を建てることを心がけましょう。自己資金がなかなか用意することが難しい方も多いので、まずは不動産小口商品で購入して、不動産価格の動向や投資傾向を探りながら運用していくことも投資方法の一つです。
3-2. 30代で始める場合
30代からの不動産投資のメリットを解説します。1つ目は勤務年数も長く、不動産投資ローンの審査が通りやすい点です。2つ目は運用年数が退職までに長くとれる点です。
一方、デメリットの1つ目はライフイベントを迎えるので住宅購入など大きい出費が多い点です。特に女性は妊娠・出産で収入の見通しがつかない点です。2つめ目は重要な仕事を任されやすい時期なので、資産運用に時間が取れない点です。注意点としては住宅購入など出費が多い時期なので、不動産投資ローンの二重払いに気をつけなければなりません。できるだけ、不動産投資のため自己資金は必ず確保するように家計の収支に注意する必要があります。仕事とプライベートで忙しくなる30代ですが、収益性のある物件選定をしっかり行えば不動産投資を始めるには最適な時期と考えます。そして、不動産投資ローンの団体信用生命保険加入によって生命保険の代わりになります。万が一のことがあっても家族に財産を遺せます。
3-3. 40代で始める場合
老後の資金を考え始める時期である40代で不動産投資を始めるメリットを解説します。1つ目は信用度が高いので不動産投資ローンの審査が通りやすい点です。2つ目は不動産投資に使える資金がある点です。自己資金があれば、物件選定の選択肢が広がります。
一方のデメリットは2つあります。1つ目は責任ある仕事に就いている方もいるので、運用に時間が取れない点です。2つ目は20代・30代とは違い、退職までに労働収入が得られる時間が少なくなる点です。その点、物件選定や自己資金の形成に慎重になる必要があります。注意点は働きながらも物件管理ができる範囲で運用することが必須です。特に中古のワンルームマンションや駅近物件で収益性が高く、管理は管理会社に任せるなど忙しくても運用に困らない環境を作ることです。不動産投資ローンを使う場合は自己資金を入れて退職までに収益化できる計画を建てましょう。40代での不動産投資のスタートは老後資金の形成の第一歩です。無理のないスタートを目指すことが肝心です。
3-4. 50代で始める場合
退職までの時間が残されていない50代から不動産投資について解説します。メリットの1つ目は子育ても落ち着き、物件の運用に時間がかけられる点です。2つ目は不動産投資に使える自己資金があることです。老後資金の資産作りに時間をかけて運用計画が建てることが可能です。
デメリットの1つ目は不動産投資ローンの融資期間が短くなる点です。2つ目は健康に不安が出やすいので団体信用生命保険の加入が難しくなる点です。注意点として限られた融資期間でキャッシュフローを回していく必要があるので、ローンに合わせた物件選定が重要です。月々の返済を家賃収入で返済できることが理想です。また、金利上昇に備えて繰り上げ返済を検討するなど計画的なローン返済を行うことが重要です。若い世代と違い、資産形成の準備に入ります。時間が取れ、収入がある期間で老後に資産を作り出す準備をしましょう。
3-5. 60代で始める場合
退職金や貯蓄を活用して少しでも資産を活用したいと考えている60代で始める不動産投資について解説します。メリットの1つ目は働く時間がなくなり、不動産投資や物件管理の時間が取れることです。2つ目は退職金や貯蓄があるので不動産投資に使える資金がある傾向にあります。
デメリットの1つ目が現役世代とは違い、不動産ローンの審査が年齢的に通過しにくい点です。ローンを活用しない不動産投資はすぐに収益化できる利点もあります。2つ目は物件選定などで投資の失敗リカバリーが難しくなります。注意点は物件選定の点で失敗できないこともあり、収益性や相続の面で評価価値が高いエリアの選定が重要です。短期的に売却益を期待する投資スタイルで体力や気力がある間に運用することも方法の一つです。60代の不動産投資は相続について検討する必要があります。不動産は相続税の軽減に役立ちます。残された遺族に税負担なく相続できるように資産を守ることも不動産投資では可能です。
3. まとめ
年齢に合わせた不動産投資スタイルや出口戦略を考えることで始めるタイミングが人によって異なります。重要なことはどの年代でも自分の自己資金や投資傾向にあった運用を行うことです。不動産投資ローンを活用するにも返済期間や融資金額を計画的に返済できるのか?物件の収益性が確実に期待できるのか?何歳で収益化できるのか?不動産投資は大きなお金が必要です。自分に合う投資スタイルを見つけることが大切になってくるでしょう。
【参考サイト】
不動産投資はいつ始める?年代別不動産投資戦略
不動産投資に適した年齢はいつ?| 大切なのは年齢に沿った投資に関する考え方
50代で不動産投資を始めるメリット・デメリットは?体験談・口コミも
不動産投資を始めるベストなタイミングや年齢は?