【需要増】不動産投資でコンパクトマンションを選ぶメリットとは

不動産投資を行う対象としてコンパクトマンションを検討する人が増えています。立地の良さや充実した設備の魅力から入居者を集めやすいとして、着目している方もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、特徴や投資するメリット、注意点などコンパクトマンションの投資を始める上で知っておきたいことについて解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
1. コンパクトマンションとは
コンパクトマンションには明確な定義がないものの、以下に挙げる特徴が備わっています。
- 専有面積:30㎡~50㎡前後
- 居住者:単身者、DINKs(共働きの夫婦)
- 年齢層:30代~40代
- 間取り:2LDK程度
- 広さ:ワンルームとファミリータイプの中間
- 立地:駅近、都心部、通勤に便利なエリア
- 周辺環境:ショッピング施設、銀行、医療機関などの生活利便施設が集まるエリア
- 設備の充実:セキュリティ、宅配ボックスなど
- 使用目的:居住用、投資用
1-1. コンパクトマンションが増え始めた背景

コンパクトマンションが増え始めた背景について解説していきます。まず、マンションに対するニーズの変化が挙げられます。1990年代まではマンションの主流は3LDKが中心のファミリータイプで、他はワンルームでした。その後、晩婚化や生涯未婚率の上昇、出生数の低下、共働き世帯の増加など生活観が多様化し、世帯あたりの人数が減少しました。
次第に1~2人世帯のマンションの需要が高まり、中間サイズのコンパクトマンションが増加していきます。次に融資面において、30㎡未満のマンションは住宅ローンが使えず、不動産投資ローンやセカンドハウスローンは金利が高くなります。かと言ってファミリータイプ程の広さは必要なく、物件価格も高くて予算に合いません。結果として住宅ローンが使え、適度な広さのコンパクトマンションが求められていきます。
1-2. コンパクトマンションの対象
コンパクトマンションの対象は、主に単身者や2人家族です。家族の人数が少ない世帯が中心で、2人家族は子供を持たない共働き夫婦(DINKs)や子どもが独立したシニア世代の夫婦です。コンパクトマンションは都心部を中心に駅近の物件が多く、職住近接な生活を求める人にとって通勤が楽になり、仕事後のプライベートも充実できるので満足度が高まります。また、デザイン性やセキュリティ設備が充実している点から、快適な居住性が期待できるとして働くシングル女性の需要が見込めます。
1-3. ワンルームマンションとの違い
ワンルームマンションとの違いについて整理しておきましょう。ワンルームマンションは、1つの居室にキッチンやトイレ、バスなど生活に必要最低限の設備が配置されています。広さは20㎡~25㎡前後。居住者は単身者で、賃貸では主に単身赴任中の会社員、一人暮らしの学生など一時的な入居が前提となります。物件の価格が低く抑えられるため、投資用物件として収益性を高めることができます。
一方、コンパクトマンションは前述した通り収益性だけでなく、住居として快適に暮らせるように部屋が広めで設備が充実しているなどの違いがあります。
2. コンパクトマンションに投資するメリット
次に、コンパクトマンションに投資するメリットについて見ていきましょう。
2-1. 初期費用を抑えることができる
コンパクトマンションに投資するメリット1点目は、初期費用を抑えられることです。ファミリー向けマンションと同等の設備が備えられているにもかかわらず、面積が小さいため、物件価格や購入時に必要な初期費用が抑えられます。更に、ファミリーマンションと比べて家賃が安くなり、空室リスクも少ないと予測できます。このようにコンパクトマンションは低リスクで不動産投資を始められ、ニーズが増えていることからも、不動産投資初心者にも始めやすいと言えます。
2-2. 単身者・2人家族からのニーズが高い
コンパクトマンションに投資するメリット2点目は、単身者・2人家族からのニーズが高いことです。コンパクトマンションは、より都心に、より駅近くに建つ傾向があります。目的地へのスピーディーなアクセスは、部屋の広さよりも利便性を優先する単身者やDINKs(共働きの2人家族)のニーズに当てはまります。更に、駅周辺の商業施設を日常的に利用できる便利さと、デザイン性や使い勝手のよい設備が整った室内は満足度が高まります。
2-3. シニア層からのニーズが高い
コンパクトマンションに投資するメリット3点目は、シニア層からのニーズが高いことです。子供が独立したシニア世帯が階段のある戸建てを売却し、生活に便利な都心のマンションに引越しをすることも少なくありません。コンパクトマンションは、日常の買い物に便利で、スポーツ施設やいざというときの医療機関が周辺に整い、セキュリティなど住居設備も充実しています。人生100年時代と言われる中、積極的に活動する傾向のあるシニア層にとって、健康面での安心とアクティブな暮らしが両立できる環境は魅力的です。
2-4. 新しい設備が整っていることが多い
コンパクトマンションに投資するメリット4点目は、新しい設備が整っていることが多い点です。宅配ボックスや防犯カメラ、セキュリティシステムは、日中に自宅を不在にしがちな単身者や共働き世帯が安心して暮らすために必要な設備です。また、浴室乾燥機は雨の日でも洗濯物を乾かせるので、働く女性にとって便利で魅力的です。その他にもコンパクトマンションには、キッチンなどの水回りやフロンントサービスなど先進の設備やサービスが採用されていることが多く、入居者が集めやすくなります。
3. コンパクトマンションに投資する際の注意点

コンパクトマンションは自宅として住むことも、投資物件として活用することもできます。 先々で居住用での利用を想定したとしても投資目的の場合は、あくまで将来にわたって資産価値があるかを基準に購入することが重要です。購入価格を抑え、空室リスクが低くなるような立地や物件を選びましょう。更に、投資用物件には住宅ローンが使えない点に留意が必要です。
また、コンパクトマンションは立地条件が良いことから、投資物件として賃貸に出されるケースも多くなります。賃貸住戸の比率が高くなると、資産としての意識を高くもつ住人の比率が低くなりがちです。マンション管理の良し悪しは資産価値に影響するので、中古物件の場合は、管理をしっかり行っているか事前に確認しましょう。
4. まとめ
いかがでしたでしょうか。このように多くのコンパクトマンションは、単身者や2人暮らし世帯を対象に設計されています。駅から近く、ショッピング施設や病院、銀行などが集まる利便性の高い場所に建てられることが多く、住居設備が整っていながらファミリー向けマンションと比べて低い価格で購入できるメリットがありました。コンパクトマンションは、日本人のライフスタイルや考え方の変化に伴って、ニーズが増える住宅の一つと言えるでしょう。
【参考サイト】
シングル・DINKS向けコンパクトマンションのメリット・デメリットとは? 選び方・探し方も解説
コンパクトマンションとは?あえて狭いマンションを選ぶ理由は?コンパクトマンションの魅力と注意点
ワンルームマンションとは?特徴や用途別におすすめの間取りを解説!