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不動産投資における出口戦略の重要性と4つのパターンを解説

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不動産投資における出口戦略の重要性と4つのパターンを解説

不動産投資を成功させるために、出口戦略は最も重要なことの一つです。購入前から理想的な終わり方を考えて投資を始めることが大切です。そこでこの記事では、これから不動産投資を考えている方に向けて、出口戦略の重要性と4つのパターンについて解説していきます。後半では、おすすめの出口戦略を物件の種類ごとに紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 出口戦略とは

出口戦略とは、「どのタイミングで、どのように切り上げるか」というプランのことです。不動産投資における出口戦略は、主に所有不動産を売却することを指します。「最後どう終了させるか」の検討が重要で、事前に決めておくことで不動産投資の成功確率が高くなります。出口戦略の失敗は、家賃収入で利益が出ていてもそれを吹き飛ばしてしまうほど影響力があるため、投資した資金を減らすことなく出来るだけ多く増やせるよう、しっかり計画を立てなければいけません。

1-1. 出口戦略をたてる重要性

自己居住用の不動産を購入する場合は、一生持ち続けて永住する可能性もありますが、不動産投資の場合は必ず出口があります。具体的にはその物件を手放す時、最も多いのは売却です。購入した物件を売って初めて利益や損失が確定し、いかに高く適切なタイミングで売るかで、その投資が成功だったかが分かります。従って、出口戦略は購入してからたてるのでは遅すぎます。どうやって、いくらで売却できそうかを考えた上で物件を購入しましょう。

2. 不動産投資の2種類の利益

不動産投資の2種類の利益


出口戦略を考える上で前提知識として、売却益(別名キャピタルゲイン)と運用益(別名インカムゲイン)について解説します。売却益は資産価値の上昇で得られる利益で、購入時よりも値が上がったタイミングで売却して差益を得る方法です。運用益は資産を所有していることで得られる利益で、購入した不動産を他の人に貸し出し、家賃収入として得る方法です。不動産投資では一般的に、この2種類の利益を見込んで投資不動産を購入します。

3. 不動産投資で考えるべき出口戦略のパターン

不動産投資の出口戦略は、主に4つのパターンがあります。それぞれ具体的に確認していきましょう。

3-1. 不動産を売却する

出口戦略のパターン1点目は、不動産を売却することです。戦略の中で最も多い方法です。売却時の価格交渉を有利に進め、収益力のある物件にするためのポイントをご紹介します。

  1. 相場より低い価格で購入する ⇒ それを売却金額が上回る可能性が高くなります。
  2. 定期的にメンテナンスを行い、物件の資産価値を維持する ⇒ 特に水回りは劣化が早く使用頻度も多いので、しっかり管理しましょう。
  3. 満室状態のときに売却すると資産価値、収益面共に買主に良いイメージを与える ⇒ 空室物件は、利回りが見込めず返済不能になるリスクが高いと金融機関が判断し、次の買主が融資を受けられない場合があるので注意が必要です。

3-2. 売却を選択肢とせず賃貸に出し続ける

出口戦略のパターン2点目は、売却を選択肢とせず賃貸に出し続けることです。売却益は見込めないものの、入居者がいる限り長期的な家賃収入が確保できます。

一方、築年数が古くなってくると修繕費は増え、入居率が低下する可能性が高くなります。空室であれば家賃収入が得られず、経費の支払いなど支出のみが発生することになります。長期的に安定した家賃収入を得られるとは限らないため、売却を含む出口戦略を事前にシミュレーションしておきましょう。

3-3. 入居者に購入を打診する

出口戦略のパターン3点目は、入居者に購入を打診することです。戸建やマンションのファミリー向け物件で行うケースがあり、買い手(入居者)の希望に合えば高値がつきやすく、有効な方法と言えます。賃貸に入居する際にリフォームやリノベーションを適切に行ってきれいな環境を提供し、普段から入居者と良好な関係を保つことが必要です。ただし、確実性は低く過度に期待することは止めて、入居者の住みやすい環境を維持することに重視しましょう。

3-4. 自分の自宅にする

出口戦略のパターン4点目は、自分の自宅にすることです。空室が続き経営が上手くいかない場合などに居住用として自分で住むことはできますが、デメリットもあります。ローン返済中の場合、不動産投資ローンから住宅ローンへの借り換えが簡単ではなく、高い金利で返済を続けることになります。また、自己居住用になると減価償却費が計上できないため、節税効果がなくなります。このようにメリットよりも問題点が目立つため、最終手段として取っておいた方が良いでしょう。

4. 物件の種類ごとにおすすめの出口戦略

物件の種類ごとにおすすめの出口戦略

投資物件の種類によって出口戦略は異なります。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

4-1. 一戸建て

一戸建ては、物件の供給量が少なくあらゆる世代に需要があります。さらに空室率が低い傾向にあり、出口戦略はさまざまな方法を取ることができます。先に挙げた出口戦略のパターン以外に、更地にして土地として売却する方法があり、特に建物の築年数が古くなった場合に有効です。更地にする場合、空室であれば問題ありませんが、もし入居者が居る場合は退去の交渉をする必要があります。建物付きで売却する場合に比べると退去交渉はやはりどうしても手間がかかってしまうので、その点がデメリットです。

4-2. 新築区分マンション

新築区分マンションは、長期的な物件所有を視野に入れた戦略がおすすめです。長期的に運用を行い家賃収入を得た後、資産価値が落ちてくる10~20年後に売却する方法が向いています。新築は内装がきれいで空室率は低く、中古と比べて家賃を高く設定しても需要があります。一方、購入費用には広告宣伝費や建設会社の利益などが含まれているので、中古物件より金額が約2割高い傾向にあります。売却するときには物件そのものだけの価格となり、短期間で売却することは避けた方がいいでしょう。

4-3. 中古区分マンション

中古区分マンションは、短期の売却を視野に入れながら運用することが大切です。新築と比較すると修繕費がかかり、耐用年数が短いため運用期間が短くなります。また、購入費用を低く抑えられ、資産価値の下落率が低いため、中古は新築より早い段階で出口戦略を考えることができます。従って長期的な運用にはあまり適していません。ただし、個人事業主の短期売買は、短期譲渡所得として税率が高くなります。そのため、法人にするか、5年以上待ってから売却するなど税金対策を忘れずに行いましょう。

5. まとめ

いかがでしたでしょうか。出口戦略を購入前に検討しておくことは、不動産投資で成功するために必要不可欠です。損失を出さずに、家賃収入と売却益を合わせた利益を最大にすることが大切です。これから不動産投資をしようと考えている方は失敗しないためにも、出口戦略の重要性をしっかりと理解してください。


【参考サイト】
不動産投資の出口戦略を徹底解説|成功事例に学ぶ3つのポイント
不動産投資で賃貸を続けるべきか売却すべきかを判断するためのコツ
不動産投資用物件に自分で住むことはできる!? 注意点は?
不動産投資は出口戦略が大事?成功する戦略の立て方は?

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