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不動産を相続するときの流れとは?

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不動産を相続するときの流れとは?

相続によって不動産を引き継ぐ際には、遺産トラブルなどを防ぐためにも、手続きをしっかりと行うことが大切です。しかし、どのようにを進めたらいいのかわからない方も多いのかもしれません。そこで本記事では、不動産を相続するときの流れや方法のほか、手続きの期限、放置した場合のリスクなど不動産相続の基本的なポイントについて解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。

1. 不動産を相続するまでの流れ

まずは、不動産を相続するまでの流れについて解説します。手続きの全体的な流れをつかんでいきましょう。

1-1. 遺言書を確認する

遺言書を確認する

遺言書が残されているかどうかを確認します。遺言書の有無によってこの後の手続きが異なるため、必ず確認するようにしましょう。

1-2. 相続人を確定させる

相続できる人は遺言のある場合を除いて民法で決まっています。亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を取得して戸籍調査を行い、相続人を確定させます。

1-3. 財産を特定して財産目録を作成する

相続財産を一覧にまとめた財産目録を作成します。法律で定められていませんが、相続財産を明確にすることで、遺産相続のトラブルを避け、相続手続きをスムーズに進めるために有効です。

1-4. 遺産分割協議を行う

遺言書がない場合や民法で定められている相続割合と異なる内容で相続する場合、誰がどの不動産をどの割合で相続するのかを相続人全員で話し合います。遺産分割協議は相続人全員の合意があって有効に成立し、1人でも相続人が欠けていると無効となります。

1-5. 相続税の申告・納付

相続税の申告・納付には期限があります。申告をしなかったり、納付期限を過ぎてしまうと延滞税がかかりますので注意しましょう。

2. 不動産相続時の手続きの期限

不動産を相続する場合、手続きの期限があるのか気になるところです。いつまでに何をすればいいのか見ていきましょう。

2-1. 相続税の申告・納付

相続税の申告・納付

相続税の申告・納付には期限があり、被相続人(亡くなった人)が死亡したことを知った日の翌日から10カ月以内です。この期間内で相続内容を確定しなくてはいけません。期限に間に合わない場合は仮申告をして決定後に修正申告を行う方法もありますが、余裕を持って早めの処理を心掛けましょう。

2-2. 名義変更の場合

相続による不動産の名義変更(相続登記)は、現在のところ期限がなく、変更の義務もありません。ただし、放置しておくと様々なリスクが生じるため、早めに相続登記しておきましょう。また、相続登記の義務化に向けた法改正の動きがありますので、今後の動向に注視しましょう。

2-3. 相続しない場合

相続しない相続放棄の申請は、相続の開始があったことを知った時から3カ月以内に家庭裁判所へ申立をする必要があります。期間が短い上、必要書類もあるため、弁護士や司法書士などの専門家に相談するとよいでしょう。

3. 不動産の相続手続きを放置した場合のリスク

名義変更をせず放置することで起こるリスクについて見ていきましょう。

3-1. 新たな相続の発生により相続関係が複雑になる

相続手続きを放置していると代が進むごとに相続人の数が多くなり、相続関係が複雑になります。登記を誰に変更をするかなど揉めずに済むように、相続登記は一代ごとに行いましょう。

3-2. 名義変更が困難になる

登記に必要な書類には保管期限が定められたものがあります。相続手続きを放置することにより書類の取得ができず、相続登記が行えないケースもあります。また、相続人が認知症を発症し判断能力がなくなれば、成年後見人の選任等の問題がでてきます。相続人に高齢者がいる場合には早期の名義変更をおすすめします。

3-3. 不動産を売却できない

他人名義の不動産は、売却したり担保として設定することができません。相続人の数が増えると手続きが複雑になり、売却を諦めるケースもあります。ご自身が売る気が無くこのままでよくても、次の世代の人たちが困ることのないように相続登記をしておきましょう。

4. 金額的に納付が難しいとどうなる?

相続税は現金での一括納付が原則です。相続財産が不動産ばかりで現預金が少ない場合など払えないケースも考えられますが、期限を過ぎると無申告加算税や延滞税がかかり、故意に申告しなかった場合はより高額な重加算税が課税されます。

5. 期限内に相続税の支払いが難しい場合はどうする?

相続税の支払いが難しい場合の対処方法は、相続税を分割で支払う「延納」、相続税を不動産などの相続財産で支払う「物納」、相続財産を売却して納税に充てるなどがあります。ただし、満たすべき要件があり、延納では利子が発生し、不動産で物納する場合は市場価格より低い査定になることもあるなどデメリットもあります。

6. まとめ

いかがでしたでしょうか。突然直面することも多い相続ですが、多くの方が直ぐに対応できるわけではありません。いざというときに慌てないよう事前に相続の流れを理解するようにしましょう。今回ご紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。


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